1772年、ジョセフ=ルイ・ラグランジュは『三体問題に関するエッセイ』の中で、公転する主星と従星の間に存在する、重力場と遠心力が釣り合う点“ラグランジュ・ポイント”を示しました。この点に置かれた物体は平衡の状態となり、相対位置を変えずに公転し続けることができます。
様々な力の交差の中に見出される静かなる安定。
それは天文学だけの話ではなく、身近な空間にも見つけることができるはずです。
コレクション”ラグランジュ・ポイント”は、一見すると不安定な力や構造に潜んでいる平衡点を探り出すことで生まれた作品たちです。